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君の瞳に乾杯!

2006.02.25 (Sat)

  「 ゆうべは? 」
  「 昔のことは覚えてない 」
  「 今夜、逢える? 」
  「 先のことはわからない 」


遠い記憶を呼び覚ます、 「As Time Goes By ...」
こんなセリフがさらりと交わされる、 カサブランカ 。
時々、わたしは真夜中に灯りを消して、モノクロの古い名画を見たくなることがあります。  

カサブランカ ( 1942年/アメリカ 原題:CASABLANCA )
【監督】 マイケル・カーティス 
【原作】 マーレイ・バーネット/ジョアン・アリソン
【脚本】 ジュリアス・J・エプスタイン/フィリップ・G・エプスタイン
     /ハワード・コッチ
【撮影】 アーサー・エディソン
【音楽】 マックス・スタイナー 
【出演】 ハンフリー・ボガート/イングリッド・バーグマン
                /ポール・ヘンリード/クロード・レインズ


アカデミー賞授賞式まで、あと一週間ですね。
カサブランカ は、数々の名セリフを残した言わずと知れた メロドラマの王道
1943年のオスカーに輝いた名作ですが、きっと、この映画の本当の良さは、
歳を重ねたとき、はじめて分かる気がします。 それは・・・?

More・・・

1940年代の仏領モロッコ・カサブランカ
ヨーロッパ各地へ侵攻を続けるナチドイツを恐れた人々は、自由の国 アメリカ へ渡るビザを求め
この地へたどり着いたものの、その多くは足止めされることに。

リック ( ハンフリー・ボガート ) は、そんなカサブランカで酒場を営み、
表も裏もやり手として一目置かれる存在でした。
昔は、レジスタンス として活動していた経歴をもつ彼。
そんな過去の匂いをかぎつけたのか、リックの店には、毎晩のように
独軍幹部や仏警察署長が集まり、その影では、闇カジノや偽造ビザを
裏取引する人々の溜まり場として、大繁盛。
そこへある日、見慣れぬ男女が現れます。


そして、流れてきた As Time Goes By ...
「その曲は、禁じたはずだぞ!」  店の奥から声を荒げて出てきた リック は、
相棒でピアニストの サム のかたわらに立つ女性を見て、愕然とします。
それは、かつてパリで愛しあった、そして今でも忘れることができない昔の恋人、
イルザ ( イングリット・バーグマン )
彼女は、反ナチ抵抗運動の指導者 ビクター ( ポール・ヘンリード ) と共に、
アメリカへの渡航ビザを求めてカサブランカに逃れてきたのでした。

一気にかき乱される リック の心。 突然の運命の再会。
カサブランカに流れる As Time Goes By ... の調べと共に、
激動の地で、愛の記憶は再び呼び覚まされるのでしたが・・・。




「 Here's looking at you, kid・・・( 君の瞳に乾杯 ) 」
いつまでも耳に残る低音が響く声で、こうささやいた ハンフリー・ボガート
そしてシャンパン・グラスの向こう側には、愛しい眼差しで笑みを浮かべる、
イングリット・バーグマン

こんな歯の浮くようなキザなセリフさえ、完全なる説得力をもって
観客を納得させてしまうのが、クラシック名画の凄さではないでしょうか。
古い映画には、今の映画では絶対に醸し出せない、
その時代から薫り立つ魅力が詰まっている。
だから私は、生まれてもいない時代にタイムスリップしたような気分に
浸りたくて、視界に現実が入ってこないよう、映画館のように灯りを消して
観るのが好きなのです。


カサブランカ は、ロマンスでもありますが、描かれたのは決してそれだけではありません。
迫りくるナチドイツのファシズムという厚い雲に、ヨーロッパ中が怯えた時代、
2人の男の生き方がそこにはありました。
その支配下の表舞台で、カリスマ反指導者として闘う男、ビクター と、
己の信念のもと、裏舞台で闘う男、リック
立場は違っても、2人の心にはどこか共鳴するものがあったのでしょう。
そして、偶然にも同じ女性を愛してしまった。
イルザ は、ビクター を尊敬の念から 人間 として愛し、
リック として愛してしまいます。


こんなシーンがありました。
リックの店の客は、大半が フランス人 。 そこで少人数のドイツ軍 が、
高らかに国家を歌い上げます。
パリが陥落した今、力なく、それを歌い従うしかない人々の前に、突然飛び出した、ビクター
対抗するように、「ラ・マルセイユ」 を歌いはじめ、指揮をとります。
抑圧され続けた祖国フランスへの思いを、歌にのせて発散させる客たち。
やがて、その歌声は大合唱となり、ドイツ軍を黙らせてしまうのです。
それを見ていた時の、イルザ の輝くような誇らしげな顔・・・。
その影で、遠くからバンドリーダーに 「ラ・マルセイユ」 の伴奏を指示していた、リック
この時すでに、3人の間には目に見えない何かが、通い合っていたのかもしれません。


そしてクライマックス、誰もが涙した、あの 空港 での別れのシーン・・・。
男女の別れだけでなく、男が男として、その生き方に惚れたからこそ、
一番大切なものを託すという、リック の愛し方・・・。
彼は、泣きうろたえる イルザ を、優しくさとします。
あんなに沈着冷静だった ボガート が最後で見せた、包み込むような優しい眼差し。
必死に訴えかける、まるで少女のような バーグマン の潤んだ瞳に、
最後に出ました! あの一言・・・で、決まり(笑)。


少しだけ人生経験を積んだ今、20年ぶりにこの映画を見直した私には、
あのさよならのシーンの裏で、3人の間には、この激動の時代に生きる定めを静かに受け入れた
さえ生まれていたかのように感じられたのでした。
でも、最後にどうしてもひとつだけ、わたしの中で疑問が残ります。

イルザ が本当にそばにいたかったのは、リック だったのか? ビクター だったのか? 」

映画の主人公の本当の気持ちなんて、観る人によって、十人十色。
私の中で、それだけはいまだに答えが見つかっていませんが、
そんな謎めいた余韻が、これまた名画の面白さ。
もっと人生の経験を積んで見直したら、わたしにも分かる日がくるのかもしれません。
その時を楽しみに、ゆっくりと As Time Goes By ...




♪ > 『 君の瞳に乾杯! 』 聞いたことがありますか?
    ↓

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テーマ : TVで見た映画 - ジャンル : 映画

10:21  |  クラシック名画  |  Trackback(3)  |  Comment(9)

Comment

大好き!

といっても、As Time Goes By ですが・・・・。こんなすてきなメロディーは、現代では生まれないだろうなあ。カサブランカは見たような見ないような、なんだかよく覚えてないの。Carolitaさんの記事を読むと、いっつも今度ちゃんと見てみよう~ってと思います。それにしても冒頭のセリフ。「いい女」限定のセリフよね。私が言ったら、パンチ飛んでくるわ(笑)
eiko |  2006.02.26(日) 18:04 | URL |  【編集】

カサブランカ

★こんなに熱く語った上に言うのはなんですが、その昔・・・子供の頃はですね、「サラブランカ」と真面目に思っていたのですよっ(笑)
世界情勢とか、政治とか、人種とか、大人になって色々な知識がつながったからこそ
改めて深く入り込める映画もあるんじゃないかなぁ~と思います。

おっと!熟女?なeikoさんはきっと、その瞳に乾杯され続けてきたのでは?
お花と向き合ってる時の瞳は、きっと誰よりも輝いているはずだ・か・ら!
Carolita |  2006.02.26(日) 21:29 | URL |  【編集】

バーグマン

Caroさん!

これって”ジュリー”が浮かんじゃう!
ちゅ!する時に帽子のつばが邪魔なんだよね!
今見ると、突っ込みどころ満載の映画ですが、当時はこれで
いっぱいいっぱいだったんだと思います。
でも、名画は時代とともにあると思うので、歴史を知って見ると
ただのメロドラマではないのがわかりますね!
イングリット・バーグマンが美しい・・・
べぶ |  2006.02.26(日) 23:34 | URL |  【編集】

こんにちは

この映画、ほんとに名セリフの宝庫ですよね。
AFIの名セリフ100にも6つも入ってましたし(リストにリンクしてある記事をTBしておきました)。

「君の瞳に乾杯」、『リオ・ブラボー』のジョン・ウェインの「君を逮捕する!」、『男と女』のジャン=ルイ・トランティニャンの「“部屋”を頼む」と共に、一度は言ってみたい台詞ベスト3です(笑)

でも、自分の持っているDVDの字幕では
「ゆうべ どこに?」
「そんなに昔のこと 覚えてないね」
「今夜会える?」
「そんな先のことはわからない」
ですが、これが一番かっこいいですね!
micchii |  2006.02.27(月) 13:12 | URL |  【編集】

こんばんは!

★べぶさーん、バーグマン本当にきれいよね~!
わたしは彼女が大好きなのっ。「誰がために鐘はなる」も、良かった!
えっ?ツッコミどころ満載? ぶぶぶっ、べぶさん的には気がつかずにいられない
気持ちはスゴークわかりますよっ。
そんなこと言いながら、べぶさんこそ、その瞳に乾杯され続けてきたのではありませんかぁ?(笑)
もうっ!このこの、スミにおけないね!
ジュリーって聞いて、樹木きりんが浮かんじゃったっ(爆)


★micchiiさーん、コメント&T/Bありがとうございますっ♪
そっか、字幕もDVDによって微妙な差があるんですよね~。
これは先日BSで放映されてたものなんですけど、
二言目のところは、「そんなに昔のこと 覚えてないね」の方がカッコいいですね!
わたしもそれなら、振り向いてくれない男だと分かっていても言われてみたいわっ。
micchiiさん、ぜひ特訓しておいてくださいませ!
わたくし練習台になりますから・・・(笑)
AFIの名セリフ100を読み返したら、またいろいろ観たくなりそうです。
そうそう「“部屋”を頼む」。 きゃあ!コレ、横に寄り添ってで聞いていたい(爆)
Carolita |  2006.02.28(火) 23:25 | URL |  【編集】

カサブランカ大好きっす!

中学2年の時観て意味がよく分からず
二十歳になって見直してようやく良さがわかってから
・・・・・・多分20回は見てると思います。
メグライアン主演の「恋人たちの予感」にも出てきますが、
ラストシーン、ルノー所長との会話は今でも感動して鳥肌が立ちます。
カサブランカが大好きな人のために作られた映画、
ウディ・アレン主演の「ボギー!俺も男だ!」も10回は見ました。
だからなんだ、って感じですね。すいません。。。。

「君の瞳に乾杯」は名台詞ですが、ボギー以外は口にしてはいけない台詞ですね。
おじゃましました~!

ペッタンコ |  2006.03.07(火) 23:42 | URL |  【編集】

いらっしゃいませっ♪

★ペッタンコさん、本当に「カサブランカ」がお好きなのですね~!
その熱い思いが寄せて下さったコメントから、ひしひしと伝わってきましたよっ。
そうなんですよね、わたしも初めてみたのは子供の頃で、
よく分からぬままに「君の瞳に乾杯!」だけ覚えて、学校で使っていました(笑)。
大人になって見直したときの感動といったら・・・! 
まぁ、どこから見ても日本人のわたくしには縁遠いセリフですけれど(爆)、
いつまでもボギーに、男のロマンを感じる女性でいたいなぁと思います!
Carolita |  2006.03.08(水) 22:48 | URL |  【編集】

はじめまして。ランキングから参りました。

この作品、俺も大好きです。

数々の名台詞と、名曲『As Time Goes By』。
フランス国歌のシーンもいいですよね。

ラストシーンのイルザ、やはりリックと一緒に行きたかったのではないでしょうか…?
いや、でも、もしかすると…

この作品、当方でも記事にしましたので、トラックバックさせていただきますね。
アラシ |  2006.09.10(日) 03:35 | URL |  【編集】

いらっしゃいませっ。

★アラシさん、こちらこそはじめまして! 遊びに来てくださってありがとうございます。
『カサブランカ』、観ればみるほど、迷ってしまうラストシーンですよね~。
同じ女性の立場からしても、あれは究極の選択でしょう。
少女のような困ったイルザ、バーグマンの瞳は本当に美しいですね!
わたしももっと年を取ったら、もっと違った思いが込み上げてきそうで楽しみです。
名画は、何度見てもいいもんですよねっ。
T/B、たぶんこちらの不具合で入っていないようですっ。ごめんなさい。
調べてみますので、ぜひまたチャレンジして下さると嬉しいです。
後ほど、おじゃまさせていただきますねっ♪
Carolita |  2006.09.10(日) 20:27 | URL |  【編集】

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