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「愛と哀しみの果て」

2007.01.21 (Sun)

一冊の小説 によって誘われる、果てしないアフリカの大地への心の旅ー。
それは、何ものにも例えがたい至福の時と言えるでしょう。

 愛と哀しみの果て ( 1985年/アメリカ 原題:OUT OF AFRICA )
【監督】 シドニー・ポラック
【原作】 アイザック・ディネーセン/ジュディス・サーマン
     /エロール・トルゼビンスキー
【撮影】 デヴィッド・ワトキン
【音楽】 ジョン・バリー
【出演】 メリル・ストリープ/ロバート・レッドフォード
     /クラウス・マリア・ブランダウアー/マイケル・キッチン
                 /マリク・ボーウェンズ/ジョセフ・シアカ


主役は、先日発表された ゴールデン・グローブ賞コメディ部門 で、
見事、最優秀主演女優賞 に輝いた メリル・ストリープ
今日ご紹介するのは、彼女が 36歳 の時にヒロインを演じた作品。
雄大なサバンナの映像美と共に描かれる、波乱に満ちた一人の女性の物語 は、
その年の アカデミー賞作品賞他、全7部門 を独占しました。
さて、その内容は・・・?

More・・・

原作者は、アイザック・ディネーセン。 本名 カレン・ブリクセン
女性でありながら、男性名のペンネームで文壇に登場した、北欧を代表する女流作家です。
ディネーセンの原作は、他にも バベットの晩餐 が映画化されていますが、
( → 過去記事 『 バベットの晩餐 』 レビューへ )
彼女が アフリカで過ごした17年間の実体験 をもとに書かれた代表作、
アフリカの日々 を映画化したのが、この 愛と哀しみの果て

映画は、窓辺でペンを走らせる カレン ( メリル・ストリープ ) の回想シーンからはじまります。
20世紀初頭の1914年、作家で軍人でもあった、デンマーク人の父をもつ 令嬢カレン は、
スウェーデン貴族 ブリクセン男爵 ( クラウス・マリア・ブランダウアー ) と結婚。
憧れの男爵夫人となった 27歳 の時、当時イギリス領だった 東アフリカ・ケニア
夫婦で移住し、コーヒー農園 を営むことに。



結婚によって、男爵夫人の肩書きを手に入れた 妻 カレン と、
事業の出資者という後ろ盾を手に入れた 夫 ブロア
利害の上に成り立った夫婦関係に愛はなく、身勝手な夫は農園を妻に押し付けて、
平気で家を空ける始末。 そんな時、彼女の唯一の慰めは、友人と過ごすひとときでした。

農場を営む堅実な コール ( マイケル・キッチン ) と、サファリガイドで生計を立てる
自由奔放な デニス ( ロバート・レッドフォード ) は、度々家を訪れる気の合う仲間。
彼らを相手に、カレン は朝までオリジナルの 物語 を語って聞かせるのが楽しみ。
やがて何者にも縛られず、自然と共存する デニス の生き方に、
カレン は惹かれ始めるのですが・・・?



メリル・ストリープ 演じる カレン に、ロバート・レッドフォード 演じる デニス
2大スターの共演は、ただそれだけで見る者を惹きつけて離さない雰囲気を醸し出しています。

アフリカの一番美しい景色を見せたいと、カレン をサファリへの旅に誘う デニス
まだ人妻であることにためらいながら、心では彼を求めずにはいられない カレン



そんな2人の旅のお供は、ナイフと磁石と食料と、古い蓄音機にモーツァルトのレコード。
野生の動物達がたわむれる果てしないサバンナで、チンパンジーに聴かせるクラシック。
揺れる焚き火のもと、ささやかなワインで乾杯する野外ディナーの後は、星空のダンスタイム。

カレン の語る 物語 に目を輝かせて聞き入る デニス の瞳を、
彼女が真っ直ぐに見つめられなくなった時、2人はそっと結ばれて・・・。




地平線の彼方に燃え落ちる真っ赤な太陽を、幾度となく見送っては深まっていく、
そんな 芳醇な大人のロマンス に、きっと心を奪われない人はいないでしょう!

しかし時は流れ、やがて2人は、避けては通れない選択を迫られます。

いつの世も、現実を見つめるのが女で、現実から目を背けたいのが、男

過酷な気候条件と戦いながら、大勢の生活を担い、
コーヒー農園の女主人としての責任を全うした日々は、
ただ、男爵夫人という肩書きに憧れるだけの若いヒロインを、
たくましい一人の人間として、大きく成長させました。

それまでの価値観も、誇りも、根底からくつがえす未知なる部族たちとの出会い。
お互いが刺激し合いながら、認め合い、尊重し、融合してゆく姿。
そして、そんな カレン を導き見守った、運命の人 ・デニス との暮らし・・。



とくに後半、人間としての 本物の心の強さ を知った彼女の瞳には、迷いがないのです。
そんな内面の変化を見事に演じきった メリル・ストリープ は、さすが。
カレン自身が得意な作り話ではない、自分の物語 を歩き始めたのだと感じました。
そして ロバート・レッドフォード !
この人は、ロマンを追い求める男の役が、本当によく似合う!
久々に、スケール感のある大人のロマンスにどっぷり浸ることができました!


愛と哀しみの果て の監督は、
追憶 』、 『 トッツィー 』 、『 コールド・マウンテン でも
おなじみの シドニー・ポラック 氏。  
2時間41分の長編作品ですが、吸い込まれるような映像美は、
心を遠いアフリカの地へ誘ってくれますよ。
最近、どこにも行ってないし、恋もしてないなぁ・・・と感じる貴方へ、
おススメしたい1本です!



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テーマ : 私が観た映画&DVD - ジャンル : 映画

15:08  |  60~80年代名画  |  Trackback(0)  |  Comment(4)

Comment

シドニー・ポラック!

未見の映画なのですが、ついコメントしてしまいました。

実は、先週末に「コールド・マウンテン」を鑑賞したのです。劇場で観るべきタイプの作品ですが、一応ウチのTVは37インチなので(自慢?)、あのアメリカの大地の荘厳な美しさはそれなりに感じることができました。いや良かったです。
何の予備知識も持たずに観て、エンドロールに“シドニー・ポラック”と出てきたときに、成る程納得と思いました。
いくらベストセラーの映画化とはいえ、安っぽいベタベタ感に陥らず全編に節度を保った語り口を維持し、劇場の回転率を犠牲にしても必要な尺は費やす、という姿勢を監督に貫かせたのは、プロデューサーのセンスと度量だなぁ、と思っていたら、我が敬愛するポラック氏がその一人ではないですか。

ポラックの映画、大好きなんです。芸術的に高尚という程ではないかもしれませんが、美的なものと大衆的なものを高いレベルでバランスできる、“ぜひ今度も一緒にお仕事しましょう!”と言いたくなるようなタイプの仕事人だと思うのです。

「愛と哀しみの果て」も近いうちに鑑賞したいと思います。ご紹介ありがとうございます。
kaoru1107 |  2007.02.06(火) 06:00 | URL |  【編集】

こんばんは!

★ kaoruさん、37インチのTVですか? うわぁ~いいですね~!
それで「コールド・マウンテン」とは、見ごたえがあったでしょう?
うんうん、シドニー・ポラック監督の作品は、大自然との調和が素晴らしいですよねっ。最近ではスケール感のあるロマンスより、日常的でリアルなものが増えていますが、監督の作品は「これぞ映画だ!」みたいな気分に浸らせてくれる貴重な存在のような気がします。
小説の映画化って、難しいですよね。読者が原作で膨らませたイメージをある程度納得させなくてはいけないし、壊してもいけないし、改めて映像で表現するのは、監督の資質と力量が問われる大仕事だと思うんですよ。なので、きっと物凄くポラック監督はロマンチストなのではないかしら?なんて。(笑)
「愛と哀しみの果て」は、映画を見て原作を読みたくなりました。
37インチで、ぜひあのケニアの夕陽を堪能してくださいねっ♪
Carolita |  2007.02.08(木) 23:18 | URL |  【編集】

ヒロインの変化

ようやく観ることができました。
確かに劇場のスクリーンで観たかったですね。美しい風景をどっしり撮り上げた重厚な作品でした。

ひとを好きになることで、人間は必ず新たな視点を獲得しますよね。
最初は、アフリカの国土もそこに生きる人間たちも、カレンにとっては人生のステータスを確保する手段にしか過ぎない訳ですが、やがてその時代の限界はあるにせよ、他者に敬意を払える人間性を獲得していきました。
破産のあと、原住民のために土下座するカレンのシーンにはちょっとやられました。ヒロインの変化に説得力のある作品ですね。
kaoru1107 |  2007.04.22(日) 13:55 | URL |  【編集】

こんばんはっ。

★kaoruさん、ご覧になられたのですね!
わたしも本当はあの土下座のシーンをレビュー中に書きたくて仕方なかったところをグッとガマンしてたんです!(笑)
やられましたねよ・・・、ヒロインの真の成長を表す、最も印象的なシーンでした。
生きていると、価値観を変えさせられる出会いというものが誰にでも訪れるものかもしれませんよね。
見たこともない雄大な自然や存在すらしらなかった民族との触れ合いでカルチャーショックを受けたヒロインが成長してゆく姿は、とても力強く描かれていたと思います。
そして、ロバート・レッドフォードが、冒険家の役が似合うからホントに・・・(笑)

37インチのTVでご覧になったんですよね? う~んうらやましい~!(笑)
Carolita |  2007.04.22(日) 22:51 | URL |  【編集】

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