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永遠のカトリーヌ・ドヌーヴ

2007.03.21 (Wed)

昨日まで、東京と大阪で開催されていた 「 フランス映画祭2007 」
きっとお出かけになられた方も多いことと思いますが、
なんと カトリーヌ・ドヌーヴ が来日していたんですね~!
TVで見ましたが、おお~、とても御歳 63歳 とは思えない麗しさ!
→ 「 フランス映画祭2007 」 公式HPへ
そこで今日は、梅雨時期まで取っておくつもりだったのですが・・・蔵出ししちゃいますっ。

シェルブールの雨傘
( 1963年/フランス 原題:LES PARAPLUIES DE CHERBOURG )
【監督・脚本】 ジャック・ドゥミ
【作詞】 ノーマン・ギンベル
【音楽】 ミシェル・ルグラン
【出演】 カトリーヌ・ドヌーヴ/ニーノ・カステルヌオーヴ
     /マルク・ミシェル/エレン・ファルナー/アンヌ・ヴェルノン



本編を見ていない方も、ルグラン のあの曲だけは知っている!という方も多いのでは?
さて、それは・・・?

More・・・



この映画は、オープニングが格別 です。

ファーストシーンは、よく晴れた港町、シェルブールの風景。
カメラは、水面から手前へゆっくりとターンして、岸辺の広場を映し出します。

真上から見た石畳は、まるで古ぼけたレンガ模様みたい。
ささやくようなフルートのイントロはどこか物悲しくて、
そこへ、突然降り出した、 ー 。

赤、青、白、水色、ピンク色・・・。
それは、垂直に落ちるしずくをさけるように人々が咲かせた、傘の花。
なかには、濡れるのを気にも留めない人もいます。
慌てることも急ぐこともなく、ただ行き過ぎるだけ。

そんなシーンに見とれていたのも束の間、カメラはまたゆっくりとターンして、
何事もなかったように晴れ渡る空と、シェルブールの港を映し出すのです。

そう、すべては 通り雨 のしわざ。 そして、 もまた、通り雨のようにー。




昔、淀川長治さん が、こんな風におっしゃっていたのを本で読んだことがあります。
「 映画のファーストシーンを見なさい 」 と。

この作品のすべてが凝縮されたような、ジャック・ドゥミ 監督の伝説のオープニング。
そこだけで 一本のショートフィルム が成立していると思えるような、
わずか数十秒間の存在感は強烈で、その滑り出しの美しさは、いまだに心に焼きついています。

シェルブールの雨傘 は、傘屋の娘 ジュヌヴィエーヴ ( カトリーヌ・ドヌーヴ ) と、
自動車修理工の青年 ギイ ( ニーノ・カステルヌオーヴ ) の悲恋物語。
映画ファンの心を永遠の虜にした、可憐で妖精のような娘ジュヌヴィエーヴ!
大女優 カトリーヌ・ドヌーヴ が、今だにミューズと讃えられる原点はここにあります。




すべてのセリフは歌で表現され、フランス語の響きの美しさに圧倒されずにはいられません。
今でも目を閉じれば、スクリーンを埋め尽くすカラフルな原色の色使いが、
まぶたに焼きついた残像となってよみがえってくるようです。
しかし、若い2人の幸せな日々は、無残にも戦争によって引き裂かれてしまいます。




青年はいいます。 「 たった2年だよ 」 と。 娘は泣きます。 「 2年もよ 」 と。

彼がいないと死んでしまう!と打ちひしがれるジュヌヴィエーヴに、
「 恋で死ぬのは映画の中だけよ。 」 と告げる母親のセリフは名言でした。

兵役を終えたら必ず迎えに来ると約束して旅立った ギイ を、
ジュヌヴィエーヴ は、ひたすら待ち続けます。
しかし、離れ離れの2年という月日は、若い恋人達には重すぎた。
ミシェル・ルグラン の切ない調べがリフレインされるたび、
戻せはしない時の流れが、はがゆくて仕方ない。

若き日の恋の情熱は、何度も通り雨に冷まされて、人は大人になってゆく・・・
あのオープニングを観るたびに、わたしはそんなことを思うのです。





さて映画祭の方は、オープニングセレモニーから カトリーヌ・ドヌーヴ が登場。
会場では、新作 輝ける女たち ( 日本ではGWに公開予定 ) も上映され、
大いに盛り上がったそうです。 近年の彼女の作品では、前にレビューにも書きましたが
ウィリアム・ハート と共演した逢いたくて という作品がとても好きでした。
→ 過去記事 2005.7.30 『 逢いたくて 』レビューへ

また、3月23日(土) まで 渋谷・ユーロスペース では、映画祭の関連イベントとして、
フランス映画の現在・過去・未来3つの視点からセレクトされた作品が特別上映されています。
 →詳しい上映時間やスケジュールはコチラ!「 フランス映画祭 」 公式HP特別上映イベントへ

残念ながら シェルブールの雨傘 の上映は終了してしまったようですが、
他にも、ジャック・ドゥミ 監督の ロバと王女 』 『 モン・パリジャン・コクトー 監督の
美女と野獣フランソワ・オゾン 監督の まぼろし などが予定されています。

ちなみに、このブログでもレビューを書いてたくさんの反響を頂いた、
実写版ベルサイユのばら ( ジャック・ドゥミ監督&音楽ミシェル・ルグラン ) も、上映されるんですって!

→ 過去記事『 レディ・オスカル 』 レビューへ




ああ、東京に住んでいれば・・・! 
こんなチャンスはめったにありませんよねっ。
お近くの方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

17:11  |  フランス映画  |  Trackback(0)  |  Comment(7)

Comment

ラストシーン!

>若き日の恋の情熱は、何度も通り雨に冷まされて、人は大人になってゆく・・・。
名言です。いつも思いますが、Carolotaさんは詩人ですね。

先週末から丁度再見したいと思ってレンタル探していました、この映画。
残念ながら行きつけのお店になかったのです。そうしたら、この記事!

私には、少しだけ大人になった二人のラストシーンが永遠の記憶です。
あの場面に被せんがためにこそ、ルグランはあのメロディーを描いたのでしょう。
堪らないですよね・・・。
“切ない”という言葉をイメージで凡例せよ、と言われたら、具体例として挙げたいいくつかの場面のひとつです。

人間って、感情と思考とで恋愛する生き物ですよね。だからこそ、他の生物にない歓びと苦悩を背負っています。
こんな自分ですら、日々“もしかしたら、あり得たかもしれない未来”について幾度も幾度もかみ締めながら過ごしているのですから。
それが、切ない、という感情の正体だと思っています。

渋谷はしょっちゅう行っていますが、今回は映画祭、行けそうにありません。残念です。
kaoru1107 |  2007.03.21(水) 20:26 | URL |  【編集】

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 |  2007.03.22(木) 00:31 |  |  【編集】

★kaoruさん、そうなんです。わたし、詩人なんです~。(爆爆)
ははは!時々自分でも書きながら、なんてキザ子ちゃんなんだろう!と思うことがありますよ~。

ちょうどご覧になろうとされていたなんて、わぁ~偶然ですね!
そうそう、ラストシーンもグッときます~。
交わす言葉が少ない分だけ言葉にできない2人の思いがあふれているようで、
胸に迫るものがありました。
また、ルグランのテーマが大ボリュームで盛り上げるものだから、
切なさはさらに倍増計画。。。
やっぱり年齢を重ねたからこそ感動できる映画ってあるんだと思います。
だから今は、昔見た映画を見直すのが楽しくて仕方がないんですよ。

「古いものの良さが分かれば、新しいものの良さが分かる」と、
松本幸四郎さんがおっしゃっていました。今でも心に残る言葉です。
Carolita |  2007.03.22(木) 22:44 | URL |  【編集】

この映画、ストーリーや、ルグランの音楽、ドヌーヴの完璧美に加え、美術や衣装の美しさにも目を見張ります。何年も前に女性誌に載っていた1シーンの写真を切りぬいて、未だに持っている程です。色使いもとてもいいです。
Carolitaさんも書いていらっしゃるあのオープニングもセンスいいですよね。

私、一度観た映画を何度も見ないタイプなのですが、この映画は例外です。
オルサ |  2007.03.23(金) 00:31 | URL |  【編集】

★オルサさん、そうですか、切抜きを? どんなシーンだろうなぁ~。
改めて考えてみると、40年以上も前の作品なんですよね。(うっ、生まれてない!)
なのに、当時すでにあんなセンスで映画を撮れるなんて本当に驚かされます。
ドヌーヴの美しさは、フランス映画の至宝ですね。
彼女のように歳を重ねたい・・・と言いたいところですが、恐れ多くて簡単には言えませんっ(笑)

最近は、よく10代~20代前半に観た映画を再見しているんですよ。
時間がいくらあっても足りない感じですっ。
Carolita |  2007.03.24(土) 17:20 | URL |  【編集】

Carolitaさん、こんにちは♪
フランス映画祭が日本で行われているなんて、素敵ですよね!
フランスの役者さん達が来てくれるのも嬉しいですね。
僻地の私はおこぼれの特集記事や番組をあちこちで垣間見るだけですが(大泣)

『逢いたくて』を観た時はウィリアム・ハートがお目当てでしたが
ドヌーブがやっぱり美しく上品で
しかもどこか神秘的で本当に素敵でした!

先日のTBの件ですが
自分の書き込みを再読して冷や汗が出ました。
原因は私のところとfc2さんの関係にあるみたいなのです。
なのにまるでfc2さんのせいみたいな文章になっていることに
今気づきました(大汗)
こんな事で何度も本当にすみません!!!
決してfc2さんのせいなんかではないので
Carolitaさん、お気を悪くしないで
どうぞこのおばかなfizzを長い目で見てやってくださいませ~!!
fizz♪ |  2007.03.27(火) 00:53 | URL |  【編集】

★まぁfizzさん、気を悪くするなんてとんでもないっ!!
いやいや、ホントにわたしのところはT/Bが入らないらしいんですよっ。
一時期スパムが多かったので、禁止ワードを増やしたり、いろいろいじってたんですよね。
その後くらいから、「できないよ~」というコメントをたくさん頂いて、
また戻してみたんですけど、どうも調子が良くないのですっ。
気を悪くするどころか、他の皆さんにも迷惑をおかけしてるので申し訳なくってっ。
だからfizzさんが成功してホッとしているんですよ!何度もありがとう~っ♪

おおっ!「逢いたくて」ご覧になられていたんですね!
この作品は見た方が少ないので、わかってくれる方がいてくださってうれしいです~。
ウイリアム・ハート、次回は、あの「幸福の黄色いハンカチ」のリメイクなんですよねっ。
高倉健になれるかな~?? すごくたのしみですね!
Carolita |  2007.03.27(火) 23:25 | URL |  【編集】

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