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気になる!『ペルセポリス』

2007.05.23 (Wed)

カンヌ映画祭も、週末にはいよいよ パルムドール の発表を迎えますね。
わたしはといえば、録画しておいた開会式を見たりと年に一度のお祭りを
お家にいながらひとりで満喫しています!(笑)。
今回は、コンペ参加22作品の中から気になるこの作品をピックアップしてみました。

 Persepolis ( 原題:ペルセポリス )
( 2007年/フランス・イラン )
【監督】 マルジャン・サトラピ/バンサン・パロノー
【声の出演】 カトリーヌ・ドヌーヴ/ダニエル・ダリュー
       /サイモン・アブカリアン/キアラ・マストロヤンニ





あの カトリーヌ・ドヌーヴ と、実娘 キアラ・マストロヤンニ声優 として参加している
ことでも話題の一本。 どこか懐かしいモノクロのアニメに、とても心惹かれてしまいました。
さて、その内容は・・・?

More・・・

今年唯一のアニメーション作品としてコンペにエントリーしている映画 ペルセポリス は、
イラン革命を経て激動の時代を生きぬいた、一人の イラン人少女 の物語。
20カ国以上で翻訳され、国際的ベストセラーとなっている 漫画 「 ペルセポリス 」 を、
原作者自身が、フランス人イラストレーター、バンサン・パロノー 氏と共同で監督、
アニメ化した作品です。




主人公 マルジ は、原作者で監督も務めた、マルジャン・サトラピ 女史本人のこと。
イランに生まれ、現在はフランス在住の漫画家となった彼女は、
1979年、まだ少女だった9歳の頃にイスラーム革命を経験。
その後14才の時に両親と離れ、たったひとりでオーストリアへ亡命し、
外国で暮らした自らの体験を回想記として、2000年、漫画「Persepolis」を発表しました。

独特のタッチで描かれたモノクロのイラストが、どこか懐かしいと思いません?
わたしもさっそく、日本語版の原作本を購入し読んでみることに。

漫画は、ペルシア ( 現在のイラン ) の壮大な歴史を紐解くところからはじまります。

タイトルの ペルセポリス は、世界遺産でもあるイランの古都ペルセポリスのこと。
ペルシア帝国最初の王・キュロス大王によって建国されたアケメネス朝の首都で、
シルクロード繁栄の礎ともなったその都には、ダレイオス1世によって古代ペルシャ文明を
代表する荘厳な宮殿の数々が建設されましたが、紀元前330年にこの地を遠征した
アレクサンドロス大王によって滅ぼされ、美しい都は炎上してしまったといいます。

そして、642年に アラブ がペルシアへ侵入。
それは ペルシャ ( 現イラン ) にとって、その後幾度となく繰り返されることとなる
他民族支配と、混乱の時代への幕開けとなっていくのです。

遠い昔、古代の世界を支配した偉大なる大帝国ペルシャの繁栄の象徴であった
“ ペルセポリス ”が、 世界遺産に登録 されたのは、1979年 。 
それは、イラン革命 という名の宗教革命が起こった年でもありました。
タイトルには、あの「ペルセポリスの炎上」から常に時代に翻弄され続けた
祖国への思いが込められているのでしょうか。




さて、原作漫画ですが、あまりに興味深くて面白く、一日で読んでしまいました。
主人公 マルジ (原作者本人)は、先進的で理解ある両親に育てられた、
とても好奇心の強い女の子。
フランス語学校に通い、キム・ワイルドやアイアン・メイデンが大好き。
その辺は、日本のちょっとおませな女の子となんら変わりなくて共感できるし、とってもカワイイ。

マルジ は、革命や戦争など、自分の身の回りで起こっていることへ 疑問を持ったり、
それらが起きる 理由 を知りたいと考えます。
そして、子供でも理解するには知識がなければと思い、たくさんの大人に尋ね、
たくさんの本を読み成長していきます。




モノクロのイラストの独特のタッチは、時には恐ろしいほど残酷にも見え、
まるで“ムンクの「叫び」”みたいに、革命、戦争、内紛の悲惨さを一層強く訴えかけてきます。

そして、大切な家族や親戚、友達が体験した残酷な現実を マルジ が目の当たりにした時、
小さな少女がどんな風に感じて考えたのかが、子供の目線でとても素直に、
また驚くほどのリアリティをもって、克明に描かれているんですよね。
とても驚きました~。 漫画だと、あなどることなかれ。
歴史書を読むよりも、ずっとずっと伝わってくるものがある!

1969年生まれ の作者 マルジャン・サトラピ 女史は、ちょうどわたしと同じ歳。
同じ年月を生きてきたはずなのに、生まれた国が違うだけで、これほどの体験をしてきたのかと
思うと、自分の中東への歴史認識の無さがとても恥ずかしくなってしまいました。

たまたま目にしたインタビューで、サトラピ女史はこんなことをおっしゃっていました。
共同監督であるフランス人イラストレーター、バンサン・パロノー氏との仕事について
語ったものですが、彼女が 漫画 『 ペルセポリス の中で伝えたかったことに
通じるような気がしたので、記しておこうと思います。

「 ヴァンサンとわたしはまったく違います。
わたしはイラン人女性で、彼はフランス人。
紙の上で、わたしたちはまったく違います。
でも、人をまとめるものがあります。
それは 「 知性 」 です。 」


わたしが読んだのは、少女 マルジ が旅立つまでの
赤い表紙カバー の第1章ですが、この後に成長した彼女が
故郷へ帰る、青い表紙カバー の第2章も続編として
出版されています。





映画では、どこまで描かれるのでしょうね~。
だけど、この作品がアニメーションとなって世界中の人々の目に触れる機会が増えるというのは、
とても素晴らしいことだし、今の世の中で大変意味のあることなんじゃないかと思いました。

世界にはまだまだ知っておくべき歴史や現実があって、中東で今もなお続いている紛争を、
漫画「ペルセポリス」 は、見知らぬ遠い国で起こっている事だと、そ知らぬ顔では
いられないほど、とても身近な問題として受け止めるきっかけをくれる一冊だとも思います。
チャンスがあれば、ぜひ皆さんも読んでみてください!




さぁ、カンヌパルムドールの発表は、5月27日(日本時間28日) 。
どんな作品がその栄冠を手にするのか? 今からとても楽しみですね!

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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

23:45  |  世界三大映画祭  |  Trackback(0)  |  Comment(3)

Comment

読んでみたいです

Caroさん、こんにちは。
とっても興味深い題材ですね。
私はイスラム美術が大好きなので、中近東への興味や憧れはあるのですが、
近現代の複雑な歴史に関する知識は、あまり持ち合わせていません。
原作の絵の雰囲気もステキだし、すご~く興味を惹かれるのですが、
アマゾンではいま入荷待ちなんですね~…残念。
ほかでも探してみます。
映画も気になりますね!
Nyaggy |  2007.05.25(金) 12:53 | URL |  【編集】

こんばんはっ♪

★ Nyaggyさぁ~ん、わぁ~イスラム美術がお好きなのですね~。
わたしときたらその辺りの知識もほとんどなくて、恥ずかしい限りです。
一応世界史とってたんですけど、シルクロードはすっ飛ばしてたのかなぁ~(笑)
「ペルセポリス」を読んで今世界史の授業受けたら、きっと面白いんじゃないかと思いましたよ。
まぁ! アマゾンは入荷待ちだったなんて! 知りませんでした。。。っ。
わたしはですね、実は街のジュンク堂に直接買いに行ったんですよ!
赤も青も2冊ともありましたよ。  Nyaggyさんのお住まいの近くにはあるかなぁ~?
Carolita |  2007.05.26(土) 22:23 | URL |  【編集】

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 |  2008.03.09(日) 16:35 |  |  【編集】

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