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「ボルベール 」

2007.07.08 (Sun)

女は、血を流すたびに強くなるー。
アルモドバル 監督が描き続けた、女性讃歌の最終章は、
「 女に生まれたことを誇りに思える 」 作品でした。

> ボルベール < 帰郷 >( 2006年/スペイン 原題:VOLVER )
【監督・脚本】 ペドロ・アルモドバル
【撮影】 ホセ・ルイス・アルカイネ
【音楽】 アルベルト・イグレシアス
【出演】 ペネロペ・クルス/カルメン・マウラ/ロラ・ドゥエニャス
    /ブランカ・ポルティージョ/ヨアンナ・コボ/チュス・ランプレアベ



先日、試写会に行ってきました! さて、その感想は・・・?

More・・・

去年のカンヌ映画祭で、史上初の 出演女優6人全員に最優秀主演女優賞
さらに、最優秀脚本賞受賞 という、2冠に輝いた ボルベール
深夜に放送された授賞式を生放送で見ていた時、団体受賞というサプライズは
ウォン・カーウォイ とっておきのサプライズに違いない!と信じていましたが、
今は違います。

母から、娘から、そのまた娘へー。 そして、彼女達を取り巻く、かけがえのない女友達。
この作品に描かれたのは、同じ血を受け継ぐ女たちがたどった皮肉な運命の因縁
跳ね返してしまうほどの、あの、強さ、 あの、逞しさ、 あの、美しさ。
誰か一人でも欠けたら、この作品は語れないんだと思います。
エンドロールを見つめながら、わたしはそんなことを考えていました。




思春期に、両親を突然の火事で亡くした主人公 ライムンダ ( ペネロペ・クルス )
「 愛するパパの胸に抱かれて逝った、ママは幸せだったのよ 」
15歳の一人娘 パウラ にそう語って聞かせる ライムンダ は、勝気で逞しい女性。
甲斐性なしの夫の生活費まで稼ぐため、朝も昼も夜も休みなく働き続けます。
そんなある日、死んだはずの 母親イレネ が生きているというウワサを耳にするのですが・・・?




→ 『 ボルベール < 帰郷 > 』 公式ホームページへ ( 日本語 )

物語は、アルモドバル 監督の故郷、スペインの ラ・マンチャ からはじまりました。
一年中乾いた強風が吹きぬけるその地に暮らす人々は、みな愛情を込めて隣人を抱擁し、
互いの絆を確かめあうように、何度も何度も、挨拶のキスの雨を降らす・・・。

そんな独特の風土と習慣を、まるで慣れ親しんだ遠い記憶のひとつひとつを
丁寧に手繰り寄せるかのようにスクリーンに刻んでゆく、アルモドバル 監督。
そこには、監督自身の思い、 故郷への語り尽くせない愛しさ が溢れているようです。

>


オール・アバウト・マイ・マザー 』 『 トーク・トゥ・ハー に続く、
女性讃歌三部作の最終章。

→過去記事2005.12.5『トーク・トゥ・ハー』レビュー

ボルベール の中で際立っていたのは、やはり 女性たちの逞しさ
だけど、女性がみんな生まれた時から逞しいわけではありません。

少女から女になっていく過程で、女性は、たくさんの を流す。
それは、新しい生命の源であり、女性だけに与えられた試練なのでしょう。

痛みを耐え抜くことで、しなやかな革のように なめされていく心の強さ は、
きっと、男性には真似できない。
身体の中を駆けめぐるその血が、何度でも生まれ変わっていく限り、
娘は、決して母の痛みを忘れない。

母がどんな思いで自分を育ててくれたのか、見守っていてくれたのか。
同じ女 だからこそ今分かる、母の痛みと母の愛ー。 
いつしかそれを知った時、つのる愛しさに、心はその子宮へ帰りたい
願うものかもしれません。




ペネロペ・クルス が体当たりで演じた主人公 ライムンダ の全身からは、
骨太の強さと逞しさのオーラが眩いばかりに溢れ出ていました。
特に彼女がタンゴの名曲 「 ボルベール 」 を唄うシーンは、必見です。
女優としてどっしりと根を下ろし、貫禄さえ感じさせてくれる演じっぷりは、圧巻!
この作品に出合ったことで、きっと彼女は精神的に大きく成長したのでしょうね。
あの ふっきれた潔さ は、見ていて本当に気持ち良かった!
これからの活躍がますます楽しみになりました。




ボルベール < 帰郷 > は、
巨匠 ペドロ・アルモドバル 監督ならではの色彩美に埋もれた母娘の秘密を、
ミステリアスな展開でみせる、一皮むけた女優 ペネロペ・クルス 渾身の一本。
全ての女性の皆さんはもちろん、男性にもぜひ見て頂きたい作品。 おススメです!

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テーマ : DVDで見た映画 - ジャンル : 映画

19:51  |  女性必見!の映画  |  Trackback(2)  |  Comment(6)

Comment

団体賞は納得モノ

Caroさん、こんばんは。
私もあの団体賞には納得ものです。
ウォン・カーウァイはナイスな判断をしてくれました!
主演女優の皆さんが、本当に全員素晴らしかったですよね。

Caroさんも記事の中に使われている、イレナがベッドの下に隠れている
写真を見ただけでノックアウトものだったんですが、実際に映画を見て
レビューを書いている間に、更に愛しさがつのってきています。
今までのアルモドバル作品でもそうだけれど、母と娘のつながりって
強いんだな…とひしひしと感じましたね。
Nyaggy |  2007.07.09(月) 22:50 | URL |  【編集】

★Nyaggyさーん、やっぱりご覧になられてたんですね!! 
これは多分見に行かれたんじゃないかと思っていたところでした。
それはさっそくおじゃませねば!

>実際に映画を見てレビューを書いている間に、更に愛しさがつのってきています。

うんうん、その気持ちすごくわかります。
なんだろう?アルモドバル監督の作品って、後から後から「ああ、あれはそういう意味だったんだ!」とか、
ハッとさせられる部分があると思いませんか?
3部作どれもインパクトが強かったけれど、本作もアプローチの仕方がやっぱりアルモドバル流でしたね。
映画館で思わずニヤリとしてしまいました(笑)

Carolita |  2007.07.10(火) 22:24 | URL |  【編集】

こんばんは!

ペネロペ・クルスの作品はあまり見ていませんが、以前イタリア映画だったと思いますが汚れ役で貧しさゆえに愛人<というかもてあそばれていた感じ>にされた女性の話を見ました。

主人公の男が自分の愛する娘が交通事故で死にかけた時に、ぞんざいに扱ったその女性<ペネロペ>の事を思い出し回想シーンで成り立ってるような映画だった。

その時のペネロペが、すさんだ生活の小汚な~い女役になりきっていて、「あのシャンプーのCMに出ていたエレガントな女性と同じ人物に思えない!」ってその変貌振りに驚きました。

こんなにも老けちゃったの!?ってその時は思ったけど、今回またバッチっと化粧栄えも見事に美しい。ヨーロッパ女性って化粧しだいでかなり化けますね。

でも、汚れ役の時のペネロペに似た女性、結構ヨーロッパ旅行に行った時に街で見かけますが、彼女達も綺麗に着飾って化粧できめればいい女に変身する可能性もなきにしもあらず。

なんか映画とあまり関係ない話ですみません。
ニキータ |  2007.07.10(火) 23:12 | URL |  【編集】

こんにちは!アップしてませんが、私は先週観てきましたー。よかったですよね!今までハリウッドでのペネロペにはまったく魅力を感じませんでしたが、これはよかったー。あの強い色彩の中でも際立って美しかった。歌が吹き替えなのは残念ですが、ストーリーも最後まで楽しめたし、演出も丁寧で、吸い込まれました。
まき |  2007.07.11(水) 15:28 | URL |  【編集】

女性賛歌

こんにちはー。
Nyaggy さんのところから、たどってきました。
アルモドバルは大好きな監督の1人なんですが、今回もアルモドバルならではの世界が展開されていて、とても嬉しくなりました。ホントに、女たちのたくましさに魅せられました♪
かえる |  2007.07.12(木) 10:37 | URL |  【編集】

こんばんは~。

★ニキータさん、お返事遅くなってしまってごめんなさいっ。
映画に関係なくても、全然OKですよ!
おお~そうですか。ペネロペの汚れ役をご覧になられたのですね~。
わたしのなかでも、どちらかといえば可憐な印象が強いのですが、
そこはさすが女優さん、役どころによって自分のイメージをかなぐり捨ててしまう
その根性には脱帽ものですよね!

ははは!そうそう、女性は化粧で変身しますっ!(断言。笑)
ヨーロッパの女性、特に若い女性のファッションはカジュアルでシンプルだけど美しい。
あちらはマダムの方が派手ですよね。若い頃はありのままに、そして歳を重ねて
ブランドを持ち、ゴージャスに着飾ることがステイタスだと何かの雑誌で読んだことがありますよ。
日本とは逆で面白いですね。ペネロペも、良い監督と出会い、良い仕事に恵まれ、
ステキに歳を重ねているんだと思います。



★まきさーん、なかなかおじゃまできなくてごめんなさいっ。コメントうれしいですよ~っ♪
ああっ!! そっかそっか、やっぱり吹き替えだったんですねぇ~っ。
どうりで上手いと思いました(笑)
だけどおっしゃる通り、あの色彩の中で彼女はとびきりに美しかったですよね!
全体的に「赤」の印象が強くて、「赤」は食欲をそそる色でもあるし、「血」の
色でもあるし、監督がしかけた色彩美の中で見事に想像力を泳がされた気さえしています。3部作、まとめて見直したいくらいです!



★かえるさん、ようこそいらっしゃいましたっ♪ はじめまして、Carolitaです。
Nyaggy さんにはいつもお世話になっているんですよ。お越し頂けてとてもうれしいです!

そうですよね、見る前にはいろいろと想像もしていましたが、
見てみたらやっぱりアルモドバル作品だった(笑)という感じです。
名声に流されることなく、監督の物事の捉え方ってやっぱり独特ですごいなぁと感じました。
これで一応最終章ですが、次回は男性賛歌3部作なんでしょーか??(笑) 楽しみですね!
Carolita |  2007.07.13(金) 23:05 | URL |  【編集】

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2007/07/12(木) 10:29:24 | かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
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2007/07/09(月) 22:42:58 | And life goes on... movie etc.

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