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「ピアノ・レッスン」

2007.11.15 (Thu)

今年は、本当におかしな気候ですね。
立冬を過ぎて、ようやく街が色づきはじめたようです。 
こんな季節は、あのピアノの音色が恋しくなってしまいます。

ピアノ・レッスン(1993年/オーストラリア 原題:THE PIANO)
【監督・脚本】 ジェーン・カンピオン
【撮影】 スチュアート・ドライバーグ
【音楽】 マイケル・ナイマン
【出演】 ホリー・ハンター/ハーヴェイ・カイテル/サム・ニール
     /アンナ・パキン/ケリー・ウォーカー/ジュヌヴィエーヴ・レモン
    /タンジア・ベイカー


ナイマン に始まり、ナイマン に終わるといっても過言ではない映画。

さて、その感想は・・・?

More・・・

物語のはじまりは、1852年、19世紀のスコットランド。
6歳の時から口のきけない エイダ ( ホリー・ハンター ) は、両親のすすめで
ニュージーランドの入植者 スチュワート ( サム・ニール ) のもとへ嫁ぐことに。

彼女にとって、唯一感情をあらわにできるのは、ピアノ を弾く時だけ。

一人娘の フローラ ( アンナ・パキン ) と一台のピアノを船に乗せ、
未開の地へ降り立ったエイダ ですが、新しい夫は、重いピアノを砂浜に置き去りにしてしまいます。



あきらめきれず、何度も浜辺へ足を運ぶエイダ。
それを見ていた島での協力者 ベインズ ( ハーヴェイ・カイテル ) は、
エイダの夫 スチュワート に、
土地と交換に、彼女からピアノのレッスンを受けたいと申し出るのですが・・・?


指と指の間からこぼれる、光と影。 
それはまるで、鍵盤を思わせる印象的なオープニング。
これから始まる物語が、まぎれもなくピアノであることを悟らずにはいられない、
実に繊細な演出です。

わたしが感じるこの作品の美しさは、あらゆるシーンにかけあわされた 対比の美しさ

例えば、原住民たちの生命力みなぎる “ 褐色の肌 ” は、
エイダの “ 青白い顔 ” をより際立たせ、
異国から嫁いだ彼女の心の不安さえ写しだすようだし、

例えば、ピアノに向かう彼女の後姿。
結い上げた “ 漆黒の髪 ” と “ 白いうなじ ” のコントラストは、儚いほど美しく、

例えば、芸術とはまったく無縁の “ 粗野な男 ” ベインズが、
まるで心の叫びを吐き出すように奏でるエイダの “ ピアノ ” に、
無性に心惹かれてしまうところも・・・。




異なる文化も人の生き方も、「白」と「黒」の鍵盤のように対極にあるものが対峙する時、
そこには、反発や嫉妬や憎しみ、そして愛という、
自分でも予測できない様々な人間の感情 が生まれていくものなのかもしれません。

ナイマンのピアノ は、常にそんな感情や情景や色彩が交差し、融合してゆく背景にあって、
あの一曲だけで、観る者の心に 無限のイマジネーション を掻き立ててくれる。
あの旋律が、時には激しく優しく、時には狂おしいほど哀しく官能的に心の奥に響いたまま、
いつまでもいつまでも余韻が耳を離れないー。




この作品を見るたびに、女性とは、一度頑なな理性の糸が切れてしまったなら、
情熱に身を任せずにはいられない生き物 なのだと思い知らされます。

エイダを演じた ホリー・ハンター は、本当に名演でした。
口元を硬く結んだまま、真っ直ぐに相手を見つめ返す、あの瞳ー。
一言もセリフを発していないのに、その強い瞳には何ものにも屈しない、
激しく強靭な意志が宿っているようでした。
見ているだけで、普段は息を潜めている心の奥の何かを刺激されるような気分
なってしまう。
わたしにとって、忘れられないヒロインのひとりです。





ピアノ・レッスン は、激しいまでにピアノに執着した女性の純愛を描いた、
美しくも妖しげで、心揺さぶられるロマンス。

1993年の アカデミー賞主演女優賞カンヌ映画祭 他、その年の映画賞を総ナメにした、
女性監督 ジェーン・カンピオン 女史渾身の一本。

特に女性の方には、ぜひ一度は観ていただきたい映画です!

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テーマ : DVDで見た映画 - ジャンル : 映画

22:26  |  女性必見!の映画  |  Trackback(0)  |  Comment(7)

Comment

これ弾けます!

いや、弾けました(笑)
今でも右手のメロディーラインだけなら弾けると思いますが。
マイケル・ナイマン、素晴らしい音楽をたくさん作ってますが、まっさきに思い出すのはやっぱりこれですね。
micchii |  2007.11.17(土) 16:31 | URL |  【編集】

★ micchii さん、お返事遅くなりましたっ。
なんとー!スゴイ!予想外の展開です(笑)
ピアノを習っていらっしゃったとは、おおっ、またまた新たな才能を発見!
素晴らしいですっ♪
わたしなんて、バイエル止まりですもん。。。(笑)

ナイマン、やっぱり真っ先にこれを思い出しますよね~。
寒ーい季節になると無性に聴きたくなる一曲。
いまだにひとり女心を掻き立てられてます(爆)
Carolita |  2007.11.19(月) 22:30 | URL |  【編集】

こんにちは。

私も「ピアンノ・レッスン」のサントラはよく聴きます。
おっしゃるように寒い季節に聴きたくなりますね。
独りで家にいる時など、この映画の場面や音楽をフッと思い出すことがあります。もう観てから何年も経っているのに。忘れられない映画のひとつですね。
いろいろ語りたいことがありますので、私も記事にしようと思います。
アップしたら、TBさせていただきに上がりま~す。

c.mama |  2007.11.23(金) 11:37 | URL |  【編集】

★ c.mama さん、おはようございますっ。

おおっ。 c.mama さんにとっても忘れられない一曲だったのですね!
そうなんですよね、ふとした時にフッとよみがえってくるあのメロディ。
何年経っても、やっぱり本物は心に生き続けるんだなぁと思います。

わぁ~ぜひぜひ記事お書きになってくださいませ!
T/B も楽しみにしております。
Carolita |  2007.11.24(土) 10:27 | URL |  【編集】

あんなに美しくて寂しい映画はありませんよねぇ。
ハーヴェイ・カイテルに男の魅力を感じたのはこの作品が初めてです。
あの音楽は、なんというか、本当に美して寂しくて強くて情熱的で純粋でひた向きで・・・
聞いていると心が洗われる、というのではなく、何だか心がとんでもない方向に旅をしてしまいます。
ペッタンコ |  2007.12.13(木) 15:39 | URL |  【編集】

大好きです!

carolitaさん、おはようございます。
Nyaggyさんのリンクからお邪魔しました。
スワロが映画を見たのスワローテイルと申します。

わたし、この作品が大好きでなんです。
中学生の時に始めてみたエロティックな作品ですっごい印象深いです。
でも、carolitaさんの記事を読んで「なるほどー」と唸ってしまいました。
二項対立の作品だったのですね。
奥深いですね。

とても参考になりました。
swallow tail |  2007.12.14(金) 08:46 | URL |  【編集】

★ペッタンコさん、『スモーク』も最高でしたが、この作品でハーヴェイ・カイテルに
男の魅力を感じたお気持ち、分かる分かります(爆)
かの淀川さんの著書に、ロンドンでこの映画を見たエピソードがあって、
「いかにも女性監督が撮った作品」だと記されていたのが印象的でした。
男性が見ると全く違った印象を持たれる作品かもしれませんが、
女性にしか撮れない映画があって欲しいし、これからもそんな作品が出てきて欲しいと思います。

もの思いにふけりたい時、ナイマンは必須アイテムですよね!(笑)




★スワロさん、こんばんは。コメントありがとうございますっ♪
えっと、お久しぶりですよね? ずいぶん前にコメント交流させて頂いたこと、覚えておりますよ!

まぁ!中学生の時に? それはそれはさぞかし刺激的だったことでしょうね~(笑)
感じ方はいろいろだと思うのですが、わたしにはそんな風に思えちゃったのです。
拙い記事ですが、少しでも参考になれたとのこと、素直に嬉しいです。

Nyaggyさんには、いつもお世話になっているのですよ~。
お気軽にまた遊びにいらしてくださいねっ♪
Carolita |  2007.12.15(土) 23:52 | URL |  【編集】

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