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「ひまわり」

2005.07.24 (Sun)

花言葉は「 輝き。情熱。高慢。愛慕。貴方を見つめる-。」
ニンフ( 水の精 )のクリュティエーアポロンの若さと美しさに憧れ、
幾日も立ちすくんでいるうちに顔が花と化し、
太陽神の光に染まって黄金色になったというギリシア神話に語られる夏の花、「ひまわり」

初めて映画「ひまわり」を観たのはいつの日だっただろう。
青い空と風に揺れる鮮やかな黄金色の大輪の花。
果てしなく続くひまわり畑だけを淡々とワンカメで捉えたオープニングシーン。


その頃は、流れてきた悲しげなテーマが
映画音楽の巨匠ヘンリー・マンシーニであることさえも知らなかった。
いや、たぶんそんな先入観など必要なかったと思う。
なぜなら青と黄色と緑だけのコントラストと音楽は、
瞬時に少女だった私の心に強烈に焼き付けられたし、
観る者全てが息を呑まずにはいられないほどの圧倒的な存在感があったから。

夏の眩しい日差しに誘われて、“名作” 「ひまわり」を久しぶりに見直して観ると・・・?

More・・・

それなりに大人になってから観ても、
ソフィア・ローレンの激しいまでの美しさは色あせていなかったけれど、
マルチェロ・マストロヤンニ演じるアントニオに対しての印象は違って見えました。

第二次世界大戦で引き裂かれた一組の夫婦、ジョバンナアントニオ
様々な人生が行き交う駅のホームで戦地へと旅立つ愛する夫を見送り、
その帰りをひたすら待ち続ける妻の物語。
長い間、私の中での「ひまわり」は、一人の女性の切ない決断が強く心に残った作品でした。

子供じみた嘘で徴兵を逃れようとして、ロシア戦線へ送られてしまったアントニオ
ジョバンナは愛だけを信じて待ち、彼を探し続けます。
「私との愛を忘れるはずがない。だからきっと生きている。」
毎日のように届く悲しい知らせの中、彼女を支えていたのは絶対的な愛への自信と信念。
しかし待っていたのは、思いがけない真実でした。


戦争によって心の“時が止まった”女と、“時を生きるしかなかった”男。
いっそ本当に忘れてくれていたらよかったのに。そしたらどんなに楽だっただろう。
覚えていて欲しかったはずなのに、覚えていたことがこんなにも辛いなんて。

二人が引き裂かれた理由は「戦争」だけだったのだろうか?
ロシアという極寒の白い地獄で生き伸びる希望をジョバンナとの愛に見出せなかったのは、
アントニオの人間的な“弱さ”からではなかったのか。

想像し難い極限状態でも愛を貫くなんて、所詮、戦争を知らない私のたわ言かもしれない。
けれど「愛」「戦争」に打ちのめされるとは思いたくない私がいた。


本物の「戦争」の悲惨さは、味わった者にしか分からない。
待ち続けた女には、男が生き延びる手段を選択できなかった“過程”は決して分からない。
しかし、人間は「戦争」によって人格までも変わってしまうほど、皆、弱いのだ。
いつの時代も、女はその“母性”ゆえに弱い男に惹かれてしまう。
「ひまわり」アントニオこそ、本当は最も人間らしい姿だと思う。
だからこそ、一点の曇りもなく愛と向き合ったジョバンナの心の強さは私達の理想であり、
その姿は永遠に輝いて見えるのかもしれない。


「ひまわり(Sunflower/原題:I GIRASOLI )」(1970年/イタリア)
【監督】ヴィットリオ・デ・シーカ
【出演】ソフィア・ローレン/ マルチェロ・マストロヤンニ/ リュドミラ・サベーリエワ/
    アンナ・カレーナ


「ナポリの息子よ、なぜ君はロシアの野へ来たのか。故郷の湾に飽きたのか。
ウホストークで君はベスビオの山を想っていた」

これは戦死者の記念碑に刻まれたロシアの偉大なる詩人スエトロフの言葉。
かつて多くの命が果てたその地には、
悲しい歴史など忘れさられたかのように輝くひまわり畑が広がっていた。

今も世界のどこかで「戦争」を理由に愛する者と引き裂かれる人々がいるという現実。
そして、“過程”を説明したがる男と、“真実”が全ての女。
それは現代でも繰り返され、決して変わることが無い。

その事実を35年も前に描いていた「ひまわり」“名作”だと語り継がれる所以は
そこにあると思う。
だから、スクリーンいっぱいに咲き誇る「ひまわり」の黄金色の輝きは
永遠に色あせることがないのだ。

♪ 映画に出てくる『 ひまわり畑 』 を一度、生で見たいと思いませんか?
    ↓

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テーマ : ひまわり - ジャンル : 映画

13:30  |  イタリア映画  |  Trackback(2)  |  Comment(9)

Comment

こんばんは☆
Carolita さんのレビューを読んでると、また「ひまわり」見たくなってきました。
>“過程”を説明したがる男と、“真実”が全ての女。
ジョバンナの気持ちを思うと、胸が締めつけられますよね。。。
アントニオ、生きていたなら、なぜ帰って来ないのか!?と、
見ている方もやるせない気持ちになってしまいます。
しかも、ジョバンナは女盛りの年齢を、ただただ彼の帰りだけを
待って過ごしていたというのに・・・。
彼女は女としての人生は何だったんだ・・・と考えると、切ない。
う~ん、やっぱりDVD買わなくちゃな。マストアイテムですね。
マーヤー |  2005.07.24(日) 22:12 | URL |  【編集】

はじめまして。コメント&TB、どうも有難うございます。
この映画は、もう暫らく前に観たきりで記憶がかすんでいるのですが
夫がロシア人女性と結婚し幸せな家庭をもっている事実を眼のあたりにし
夫が仕事から戻ってきた電車に逃げるように飛び乗り、悲しみとショックが爆発し車内で嗚咽するシーンでは、私も感極まり大泣きした覚えがあります。
また、救われた命の喜びをかみしめ、自分の命を救って看病してくれたイタリア妻とは全然違うタイプの、優しくてけなげなロシア女性と共に、もう一度新たな人生を送ろうとした男の気持ちもわからんではないな~と思いました。
基本は反戦映画ですから、いろいろと考えさせられる映画ですね。。。
Carolitaさんの素晴らしいエッセイを読んでまたこの映画をみなおしたくなりました。また今後もいろいろ参考にさせていただけたらと思います♪
深憂 |  2005.07.24(日) 22:28 | URL |  【編集】

いらっしゃいませ!

★マーヤーさん、遊びに来てくださってありがとうございます!
そう、そうなんですよねっ!どうして帰って来なかったのかともどかしくて(笑)
皆戦争が終わった喜びでサッカーに興じている中で、たった一人、白髪まじりのやつれた姿でスタジアムで立ち尽くすシーンなんかを見ていると、女盛りも彼女の中で止まってしまったのだなぁ、と切なくなりましたね。
私もDVD、欲しいっ。ちなみに、記事の一番最後の写真は米国で今年1月に発売されたデジタルリマスター版DVDのジャケットです。
絶対こっちの方がステキなのに、日本盤のデジタル版は青いふちとか入っててダサいのが玉にキズ・・・(汗)
また、そちらへも遊びに伺いますねっ♪


★深憂さん、初いらっしゃいませ!
はじめて「ひまわり」を観たのは、たしか小学生くらいだった気がします。
その時は、ひまわり畑の美しさと愛する者同士が戦争で引き裂かれるというストーリーが悲しかったのは覚えているのですが、大人になってから観ると、泣きのツボがかなり変わっていて新鮮でした。
でも、汽車に飛び乗るシーンはやっぱり号泣でした。
いろんな経験を重ねた今の方が、痛いほどジョバンナの気持ちに感情移入してしまったみたいです(・・・って、実は似たような経験があったというのはココだけの話ですけどね(笑))
懐かしい映画を見直すのはいいものですね。
私こそ、いろいろ参考にさせて下さい!これからも宜しくお願いしますっ♪
carolita |  2005.07.25(月) 21:39 | URL |  【編集】

反則技

こうきましたかぁ~。これはそれまでセクシーダイナマイトだった
ソフィア・ローレンが演じたしみじみ役だったから尚の事
悲しさがでたのよね~。なんど見ても大泣きです。大好きな映画です。
リュドミラ・サベーリエワは「戦争と平和」で大好きになりました。
べぶはこの手の顔が好きみたいです。はかなげですものねぇ~
ひまわり畑の黄色が壮大で、素朴なだけに悲しさをより深く心に焼き付けられ
そこにテーマー曲が流れるとウルウルモード全開だわ~
あーーーだめだめ思い出しちゃう・・・
べぶ |  2005.07.25(月) 23:14 | URL |  【編集】

レフリーの見てないところで・・・。

うふふ、だって夏だから・・・見たいでしょ?(笑)
そうそう、久しぶりに観てもソフィア・ローレンの特に後ろ姿がダイナマイトだっでしたよ!
「戦争と平和」はトルストイの原作は読みました。長かったけど感動したっ!
でも映画は観てないのですよっ。
リュドミラ・サベーリエワならナターシャ?でしたっけ?ぴったりでしょうね!
ソフィア・ローレンが“ひまわり”だとしたら、リュドミラは“ゆり”のイメージかな。
でも、彼女もアントニオを愛してたのですよね・・・。
あ~。ウルウル、またきました。ほんと切ないわ、たまりません。
carolita |  2005.07.26(火) 23:22 | URL |  【編集】

こんばんは♪

初めまして、ZEISSです。
コメント&TBありがとうございました。

私はそこまでこの映画を掘り下げて見たことがないなあ、というのが実感です。
どうも冷静に見ていられないというのか、とにかく切なさが心の中を支配して
しまいますね。
そんな私は甘ちゃんなのかな?

ところで、博多にお住まいなんですか?
私は博多生まれですが、現在は彩の国に生息しています。
因みに、昨年年男でした・・・(笑)

私のブログは写真ブログですが、ひまわり繋がりでTBをかけさせていただきますね。
これからも時々遊びにきますので、Carolitaさんもどうぞまたいらして下さい。

それから、もう一つごった煮のブログをやっています。
よろしかったら、こちらの方へもどうぞ。
http://zeiss1221.blog7.fc2.com/
ZEISS |  2005.08.11(木) 23:14 | URL |  【編集】

★ZEISSさん、いらっしゃいませ!
確かに切なさが込み上げてくる映画ですよね~。
いろんな思いもよぎりますが、夏に見ると観たくなって、
今でも胸が熱くなります。

ところで、昨年年男をむかえられて、しかも博多のご出身なのですか?
すごい偶然ですね~!ひまわりの花のご縁ですねっ。
私もZEISSさんの素敵なお写真楽しみに拝見させて頂きます。
映画の話題が多いブログですが、時々は懐かしい博多の話も書きたいと思ってますので、
またいらしてくださいね。
T/Bありがとうございました。これからもどうぞヨロシク♪
carolita |  2005.08.13(土) 11:44 | URL |  【編集】

はじめまして

「ひまわり」の記事を探して訪問させていただきました。
随分前の記事へのTB、コメントで申し訳ありません。

自分も、年をとってから観てみると、いろんなところに気づかされました。
マストロヤンニが、目立たないけれどきちんと物語世界を支える演技をしています。アントニオの弱さと未練と誠実さに、ひどく共感しての再見になりました。

それにしても、ヘンリー・マンシーニは何というメロディーを生んでしまったんでしょうね。
ルグランの「シェルブールの雨傘」が哀切メロディーの二番手につけているのですが(私的に)、その差は埋まりにくいです。
kaoru1107 |  2006.11.16(木) 22:07 | URL |  【編集】

お返事遅くなりましたっ。

★ kaoru1107さん、初ご訪問&コメント&T/Bありがとうございます!
古い記事でも全然構いませんよ! 重なるものがありましたら、
またいつでもコメント下さるとうれしいですっ♪

さて、「ひまわり」。やっぱり名画は時を経ても新しい発見を与えてくれますね。
ソフィア・ローレンが白髪まじりになりながらも、アントニオを探し続ける姿。
今でも瞳にしっかりと切なく焼き付いています。

「シェルブールの雨傘」も、忘れられない旋律でしたよね~。
あのメロディが流れてきただけで、シーンがはっきりと目の前に浮かんでくる。
最近はそんな映画が少なくなったものですね。

FC2の具合が悪く、せっかくのT/Bが反映されていないようですっ。
そちらに伺って拝見させていただきますね。
これからも、よろしくお願いいたします。
Carolita |  2006.11.20(月) 21:22 | URL |  【編集】

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