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「逢いたくて」

2005.07.30 (Sat)

今年も「夏の同窓会のご案内」が送られてきた。
卒業して何年経っても送られてくる同窓会のお誘い。

懐かしい顔ぶれと久しぶりに語り合いたいくせに、なんとなく複雑な気分になる。
「卒業してから何してたの?」とかいう質問に一人一人説明してまわるのが少しおっくうだったり、
「共通の話題が見つかるかな?」と心配になってみたり。

でも、昔、胸をときめかせたあの人が来ると聞けば、ちょっとくらいは会ってみたいよね。
「大人になった私を見てもらおう!」
さぁ、気合入れておしゃれでもして、いざ会場へ・・・。
でも「あの人が誰だか分からないくらい変わっていたらどうしよう?」って、
いやいや、どうしようもできないんだけど、ショックよねぇ、やっぱり。
そんな事を考え始めると、また二の足を踏んでしまう。

私にとって“同窓会”という言葉は、そんな風に複雑な響きをもっている。
まるで・・・「セピア色の思い出に新たに色を塗る」ような感じ。

映画「逢いたくて」のオープニングは、そんな同窓会を終えた二人の会話から始まって・・・?

More・・・

スクリーンに映った往年の大女優カトリーヌ・ドヌーブを久しぶりに観た時は、
同窓会で懐かしい旧友の顔を見つけた時のように「おおっ!」と思った。
即座に必死で昔の面影を探しながら、ホッっとしたり、そして少し複雑な気分。

「8人の女たち」を見逃している私にとって、
彼女の映画を観たのは1980年の「終電車」以来かもしれない。
でも私が観ていなかっただけで、実は彼女は今もなお現役で、
一年に一本くらいのペースで映画に出演し続けていた。


カトリーヌ・ドヌーブ。今年62歳。
そこにはどんなに目を凝らして見ても、
「シェルブールの雨傘」で見たジュヌヴィエーブの細いウエストも、
「うず潮」で見せたしなやかな肢体も見あたらなかった。
あるのは貫禄さえ感じさせる、丸みをおびた体つき。

だが、それが熟した果実のように何とも例えようのない色香を漂わせ、
存在自体が輝きを増して見えたのは何故だろう?
ちょっと太めだけれど、まるで「大人になった妖精」とでも言うべきか。
“衰えない美貌”を体現したカトリーヌ・ドヌーブから、私は目が離せなかった。

「逢いたくて」
(NEAREST TO HEAVEN 原題:AU PLUS PRES DU PARADIS 2002年/フランス)
【監督】 トニー・マーシャル
【出演】 カトリーヌ・ドヌーブ/ウィリアム・ハート/ベルナール・ル・コック
     /エレーヌ・フィリエール/



「美術雑誌の編集者として働くファネット(C・ドヌーブ)は中年のシングル・マザー。
学生時代は男子学生のマドンナとして憧れの的だったが、その魅力は今も健在。
しかし男心を惑わす容姿とは裏腹に、未だ若かりし日の恋の思い出に胸を焦がしていた。
そんな彼女の心を癒すのは、昔の憧れの人・フィリップと観た映画「めぐり逢い」
毎晩のように映画館に出かけては、ケーリー・グラントデボラ・カーのすれ違いに
自分の恋を重ね合わせては涙するのだった。


そんなある日、フィリップから突然の手紙が届く。
「まだ恋する女なら、エンパイアステートビルの上で逢おう」
ファネットは止まった時間を取り戻そうと、仕事を兼ねてパリからニューヨークへと旅立つのだが・・・。」

主人公のファネットは、年齢に関係なく、男性が一目見てマイってしまうほどの魅力的な女性。
その役は、まさにカトリーヌ・ドヌーブにぴったりだった。

“女神”のように美しく、でも近寄りがたい存在。
他人との距離を守り、心のカギは決して渡さない、それがファネットのイメージ。
長年打ち破られることがなかったイメージは、いつしか彼女の心も体も硬くしてしまった。

思い出は、年齢と共に美しく縁取られていく。
悲しかったことも、見たくなかったことも、みな何処かへ吹き飛ばし、
人は憶えておきたいシーンだけを上等な額に入れて心の中にしまい込む。
いつ思い出してもいいように。




大人の恋は難しい。
若さも勇気も衰え、臆病さを隠すために“プライド”や“建て前”を盾にするから。
学生時代ならそんなことは関係なかった。
打算もなく、うわべを取り繕うこともなく、ありのままの自分で相手の懐へ飛び込んでいけた。
でも、そんな眩しすぎる思い出を宝物のように心の中にしまい込んでも、決して過去へは戻れない。
“今”を楽しむ“すべ”を知らなければ、何も始まらないのだ。

「逢いたくて」カトリーヌ・ドヌーブは、過去の名声に立ち止まることなく、
スクリーンの中で “今” を生きていた。
私にはそれがとても嬉しくて、また彼女が大好きになった。

ちなみに、前回記事を書いた「ひまわり」マルチェロ・マストロヤンニとの間には女の子を出産。
だが、結局結ばれることなく、シングル・マザーとしての道を歩んでいる。

名作「めぐり逢い」に自分の恋を重ね合わせた主人公のファネット
そしてファネットの人生に自分の人生を重ね合わせたかのようなカトリーヌ・ドヌーブ
彼女がこの役を選んだ理由が少しだけ理解できた気がした。



映画「逢いたくて」は、思い出の中に忘れ物をしてしまった全ての女性に、
もう一度“愛”を始める勇気を与えてくれる、パリから届いたおしゃれなおしゃれな処方箋。

おススメです!

♪ 『 エンパイアステートビル 』 の最上階から、NYの夜景を一度見てみたいと思いませんか?
    ↓

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12:24  |  フランス映画  |  Trackback(0)  |  Comment(5)

Comment

う~ん、なるほど。この映画を観てないので映画の感想じゃないんだけど・・・
昔どれだけ好きだった相手でも、というか好きの気持ちが大きいほど、
別れてからは二人の上に確実に”お互いが知らない時間”が流れていて、
その別々の時間の経過の延長線上に、お互いの”今”があるんだなってことを、
再会することで実感するわけですよ(私が言うと説得力があるでしょ)
”時”って止まらないし、後戻りも巻き戻しも出来ないから、やっぱり過去より
今が大切なのよね・・・思い出はきれいな部分しか残らないから懐かしくて
大切なものではあるけど。そういうことを改めて感じられれば、相手が
変わってようがなんであろうが、再会もいいもんかもね。
いや、あんまりヘンテコリンだったらやっぱりやだ!・・ってお互いさまか(笑)
チャンスがあったら、この映画観てみるね。
のりのり |  2005.07.30(土) 20:20 | URL |  【編集】

フランスでは

日本では若いということが特権になってるけど
フランスでは、イケてるマダムはモテモテだとか?
最近わたくしもその辺は納得しています。

この映画はぜひ見たいわ!「ダンサーインザダーク」にも
出ていて存在感バッチリでなおかつ場違いに美しかったので
内心「やるじゃん!」って思っていました。
同窓会にはおしゃれをしてしずしずとお出かけをお勧めいたします。
べぶ |  2005.07.30(土) 22:25 | URL |  【編集】

説得力ありすぎっ。

★のりのりさん、再会することで一気に冷めたり、でも逆に盛り上がることもあることもあるよね(笑)
やっぱりセピア色の想い出は想い出のまま、色をつけないほうが私は好きかな。
というか、相手にあの頃のままであってほしいと思う気持ちが強いのかも。
こういう場合は、自分のことは棚に上げてしまうのですよ、わはは。
でも、離れている時間が長くても核の部分が変わってなければ、分かり合えることには変わりないかもね。そうなれると、男女の間にも“友情”が存在するのだけれど、そこがなかなか難しい・・・(笑)


★べぶさん、イタリアでもそうらしいですね~。
日本人は年をとるとおしゃれにしても気持ちにしても構わなくなる傾向が強い気がするので、まぁドヌーブにはなれなくても(その辺は気持ちだけはってことで・・・)、しゃんとしていたいなぁと思いますよ、わたくしも(笑)

そうそう「ダンサーインザダーク」があったかっ!。だから「終電車」以来じゃなかった~!
えっ?同窓会、鼻息荒くして行ったらダメ?ダメ?
きゃはっ。すっかり見抜かれたか(笑) は~い!べぶさん見習ってしずしず・・・ねっ♪
carolita |  2005.07.31(日) 15:42 | URL |  【編集】

こんばんは!

ドヌーヴ・・・本当に美人です。

でも、意外にあまり作品は見ていないんです。
「シェルブールの雨傘」「昼顔」くらいでしょうか・・・
この「昼顔」はちょっとショックでしたね。
「えっ、ドヌーヴが娼婦の役をやるの~!」という感じでしたから。
ZEISS |  2005.10.23(日) 21:57 | URL |  【編集】

こんばんは!

★ZEISSさん、のぞいてくださってありがとう!
『昼顔』は、びっくりしましたよね~!
でも、妖精のような娼婦は、魅力的で美しかったなぁ。
年をとっても、体型が多少崩れても、内面からにじみ出る美しさが
今でも彼女を引きたてているところは、同じ女性としては、
見習うところがいっぱい!
この映画、年をとった彼女の魅力を堪能できますよ!
う~ん、『シェルブールの雨傘』も懐かしいっ♪
Carolita |  2005.10.25(火) 22:06 | URL |  【編集】

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