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「イル・ポスティーノ」

2005.08.14 (Sun)

夏の休暇を過ごすなら、いつか行ってみたい地中海の島々。
イタリアのナポリから、船で約30分の沖合いに浮かぶプロチダ島は、
素朴な港町と、太陽の光をいっぱいに浴びて育った黄色いレモンの産地。
そして、映画イル・ポスティーノ で知られる小さな島だ。



郵便配達の青年と詩人が出会い、そこで生まれたささやかな友情と
青年の成長を温かく描いた叙情的な物語。

あれから10年の時が過ぎた。
あのピンク色の壁の郵便局や、ベアトリーチェの居酒屋は、今も色あせることなく
島の暮らしの中に溶け込んでいるだろうか?

そんな憧れの風景に出会いたくて観てみると・・・?

More・・・

世界が大きく変わろうとしていた1950年代
朝もやのかかる早朝、漁から戻った漁師達の浜辺の様子を窓辺から見下ろす一人の青年。
その手には、アメリカから届いた一枚の絵葉書が。
大事そうに指でなぞりながら、憧れの思いを込めて見つめるマリオ ( マッシモ・トロイージ )
オープニングで見せた彼の表情は、とても印象的だ。

父と同じ漁師の道を拒むマリオは、町で 郵便配達人の仕事を始めた。
自転車で丘を登り、毎日毎日山のような郵便を届けてはチップをもらう。届け先はただ一人。
チリから亡命した偉大なる詩人 パブロ・ネルーダ ( フィリップ・ノワレ ) のために。


パブロ・ネルーダは実在の人物だ。
ノーベル文学賞を受賞した南米チリを代表する偉大な詩人で、
その生涯をかけて共産主義者として母国のファシスト政権と戦い続けた。
ネルーダの武器は “言葉”。 愛と革命を結ぶ歌い手として、
苦しめられた人民の声を高らかに謳いあげた。 『ネルーダ詩集』


読み書きさえやっとのマリオは、この偉大なる詩人との交流の中で、
感情や心を謳う「詩」の美しい世界に魅入られていく。


嫌いだった生臭い魚のは、漁師達の力強さ象徴だと気づき、
愛する人の微笑みは、が舞うように輝いているようだと思い、
白い砂の浜辺に打ち寄せるさざ波は、心が船酔いするほど美しいと感じる心。

そしてマリオは、のどかな漁村に咲いた一輪ののような娘、ベアトリーチェに恋をする。
何とか彼女に“愛の詩”を送りたくてネルーダに相談する場面も、
子供が何か作戦をたてているようで楽しくなる。


永遠に同じ営みが繰り返されるこの小さな島から、飛び出すことも変えることも
できなかった日々に、突然パァーッと光が差し込んだような感覚。
目に映るもの、耳で聞こえるもの、何もかも全てが新鮮で、
今までとは違って見える幸せを噛みしめるマリオ

そんなマリオを見ていると、内側に秘めた情熱を“言葉”で表現することで、
人は、“心”が開放されるのだと思えた。
そして、そこには ドン・パブロ ( マリオはこう呼んでいた ) という、
異国からやってきた偉大なる詩人との出会いがあったから。
自然を愛し、女を愛し、故郷を愛することを知ったマリオ。
一人の人間との出会いによって、マリオは家族にも自分にも誇れる人間になれたのだ。

ネルーダはきっと知っていたに違いない。
歴史のうねりの中で、時に“届かなかった声”があることを。
いつの時代も、若者の“純粋さ”は美しくも儚いものであることを。

そして目を閉じると、ノスタルジックなアコーディオンのあたたかい音色と、
新しい制帽をかぶったマリオの、あの屈託のない笑顔が浮かんできた・・・。


イル・ポスティーノ(原題:IL POSTINO/1994年/イタリア・フランス合作)
【監督】マイケル・ラドフォード
【音楽】ルイス・エンリケス・バカロフ
【出演】マッシモ・トロイージ/フィリップ・ノワレ/マリア・グラッツィア・クチノッタ
     /リンダ・モレッティ





イル・ポスティーノ は、地中海に浮かぶ小さな島で生きた一人の青年マリオの、
そして、本作撮影終了後12時間後に病で逝ったマッシモ・トロイージが確かに生きた“証”

私にとって、いつまでも忘れられない大切な一本です。




♪ 『 イル・ポスティーノ 』 の舞台、プロチダ島へ行って見たいと思いますか?
    ↓

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テーマ : 映画・ビデオ・DVD日記 - ジャンル : 映画

00:13  |  イタリア映画  |  Trackback(6)  |  Comment(14)

Comment

はじめまして!

映画がお好きなんですね(^-^)
映画館で映画見るのが好きではないので、参考になります♪
よかったら、私のブログにも遊びに来てください。
ハリウッドセレブものです・・・
KumiD |  2005.08.14(日) 00:21 | URL |  【編集】

初いらっしゃいませ!

★KumiDさん、コメントありがとうございます♪
先ほどさっそくそちらへお邪魔させて頂きましたが、
おおっ~!なんとなんとお宝もののお写真満載で楽しいブログですね!
またちょくちょくおじゃまさせて下さい。
映画館苦手ですか?確かに映画によってはジッと座っているのが苦痛な時も・・・(笑)
こちらは、つたない映画感想が主ですが、楽しんで頂けたら嬉しいですっ。
よろしければいつでもいらして下さいね!お待ちしています♪
carolita |  2005.08.14(日) 10:34 | URL |  【編集】

ありがとです!

ご訪問&コメント、ありがとうございました!(嬉)
こちらこそ、よろしくお願します。
また、遊びに来ま~す!!
KumiD |  2005.08.14(日) 21:15 | URL |  【編集】

おはようございます!

★KumiDさん、ご丁寧なお返事ありがとうございますっ。
私こそ、ブログのお友達ができてうれしいです♪
そちらへも、またおじゃましますね~!
carolita |  2005.08.15(月) 09:04 | URL |  【編集】

あの笑顔は忘れない・・・

「泣けます。。。」へのたくさんの投稿ありがとうございます!
お盆はお陰様でのんびりと過ごすことができました。
映画もぼちぼち観れたので、追々感想をUPしていこうと思います。

さて、『イル・ポスティーノ』!
これは自分も公開時に劇場で観ていますが、大好きな映画です。
最近2枚で2500円の廉価版のラインナップの中で見かけたので、『ウェールズの山』と組み合わせて買おうとしていたところでした。
記事拝見しましたが、映像が甦ってきました!
詩人との出会いによって、今までの光景が新たな輝きを見せ始める感じが素敵でしたよね。
マッシモ・トロイージの笑顔はずっと忘れられません。
確かに政治家の皆さんにはぜひ観て欲しいですよね(笑)

『2010年宇宙の旅』、そんな展開が待ってたんですね!これは楽しみです♪

『ある愛の詩』、「愛とは決して後悔しないこと」、後悔ばかりの毎日です(爆)
でも、そんな時にはドラマ『非婚家族』のラストに真田広之が言った至言に頼るのです(笑)
「将来が幸せなら、過去の選択はすべて正しかったことになる」
micchii |  2005.08.19(金) 12:23 | URL |  【編集】

★まぁ、micchiiさんも大好きな一本だったんですね! なんだかとても嬉しいです。
『ウェールズの山』は見れていないのですが、調べてみたらヒュー・グラントなんですね。
ストーリーも私好みかも!今度観て見てみようっ♪

ところで『非婚家族』、う~ん、すごい深い!思わず納得の一言ですね~!
私もドラマ見ていましたが、ラストにそんな重大なセリフが
あったことを、すっかり忘れてました(笑)

さすが真田広之です!人生の紆余曲折乗り越えただけのことはあります(笑)
過去の選択が正しかったと思える自分であるかどうか、コレは大きなポイントですね。
全てを受け入れることが出来た人間ほど、強いものはないと思います。
私も将来、もっと幸せだと思える自分であるために、今を大切に生きなきゃっ。

たまたま昨日観ていた海外ドラマの「ロズウェル」で、
「あの子は毎日失敗から学んでる」というセリフがありました。
後悔も失敗も、明日の糧にするために神様が与えた試練かもしれませんね!
おっと~っ!だんだん哲学者のようなコメントになってきました(笑)
それだけ奥深い人生だから、大いに生きる価値がある!と思いませんか?
Carolita |  2005.08.20(土) 12:06 | URL |  【編集】

初めまして。
やっぱりいい映画なのね、「イル・ポスティーノ」!
見直してみます(--)
TBさせていただきましたので、よろしくお願いします。
izura |  2005.09.09(金) 10:03 | URL |  【編集】

いらっしゃいませ!

★izuraさん、お返事遅れてごめんなさい。
T/Bありがとうございますっ。

いつかきっと行ってみたい「プロチダ島」。
こんなに素敵な生きた証を残せた、マッシモ・トロイージは逝ってしまったけれど、
きっと本望だったと思いますよ。
マリオの笑顔は、思い返しただけで今も胸があったかくなります。
Carolita |  2005.09.10(土) 15:36 | URL |  【編集】

はじめまして。
カプリ島に今年のGWに行ってきました。
行く前にこの映画を観ていたので、本当は観光地でないプローチダ島にも行きたかったです。
この映画を観ると、自分の半生を振り返りたくなります。
私も記事アップしたのでTBさせていただきました。
よろしかったらこちらにもお願いいたします。
中上 |  2005.11.17(木) 23:57 | URL |  【編集】

はじめまして!

★中上さん、初コメントありがとうございます!
まぁ、カプリ島に旅行されたのですね! 
素敵なところだったでしょ?実にうらやましいわっ。
私も死ぬまでには一度出かけたいのですが、まだまだ先になりそうです。

『イル・ポスティーノ』、今でもマリオのことを思い出すと胸が熱くなります。
中上さんにとっても、忘れられない映画なのですね。
どんな想い出がおありなのでしょうか?
後ほど、おじゃまさせて頂きますね!
Carolita |  2005.11.18(金) 22:39 | URL |  【編集】

はじめまして

はじめまして、以前「僕のスウィング」でトラバ頂いていたねこすけといいます。
私もこの映画「イルポスティーノ」好きな映画です。きらきらした海辺景色そして、マリオの純粋さどれも心に残りました。遅くなって申し訳ありませんが、この記事と、「僕のスウィング」でトラバさせて頂きます。
また、よらして頂きます!!!
ねこすけ |  2005.11.20(日) 14:36 | URL |  【編集】

こんばんは!

★ねこすけさん、丁寧なT/B&コメントありがとうございます。
いつぞやは、こちらこそお世話になりましたのに、覚えて下さっていたなんて、
とても嬉しいです♪

さて、『イルポスティーノ』も『僕のスウィング』も、いい映画でしたね!
ハリウッドものも大好きなのですが、こうしたヨーロッパ映画の風景や、
叙情的なストーリーは心が温まって、観ているだけで気持ちが安らぎます。
また、重なるものがありましたら、私こそお世話になるかと思いますので、
これからもヨロシクお願いしますねっ♪
Carolita |  2005.11.21(月) 21:07 | URL |  【編集】

プロチダ島~♪

先日はコメントありがとうございました!
本当に美しい島ですね。行ってみたい。
この映画をみて思うことは、チリから亡命してきた詩人と、詩を語り合えるというバイリンガル問題なども、ふと考えました。チリはスペイン語?
イタリア語と近いからすぐわかるんでしょうかね。
日本人が他の国に亡命しても、誰も日本語なんてわかんないでしょうから(笑)
マヤ |  2005.12.22(木) 23:02 | URL |  【編集】

こんばんはっ。

★マヤさん、ご訪問ありがとうございます!
ブブブ! バイリンガル的問題! うんうん、それは大きな問題ですよねっ(笑)
チリは、スペイン語らしいですよ。
もし、日本人の私がネルーダとであったとしても、意志の疎通は難しいだろうなぁ・・・(笑)
それなら、日本人得意の「笑顔」で、勝負! なんちゃって!(笑)
Carolita |  2005.12.22(木) 23:26 | URL |  【編集】

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